2010-04-13 Tue

昨日の夕方
室温は夕方でも21℃ありました。これならアカアシを室内に放っておいても大丈夫ですね。暖かかったので日中はベランダで過ごしてもらい、夕方からは室内放牧へ切り替えました。念のために去年同様小さなパネルヒーターを敷いておきました。中にコピー用紙が入ってたり、上に雑巾がかかっていたり、見た目が著しくいただけませんね…。しかしベランダ用のこのシェルターだけだとまだジルには大きすぎるようで落ち着かないのかすぐ出てきてしまうのです。従って落ち着ける狭い空間を演出するためにこうしてあります。あくまでも演出ですよ、わざとやってるんだってば!しかしもうちょっとなんとかならんのかと思ったあなた、いやまあそうなんですけどね、性格的に雑なんですサーセンw
ただこうすると中でゆっくりできるのは確かなようで…そして落ち着くとおしっこをします(爆
(落ち着く場所をこちらで設定するのはもちろんところ構わずおしっこされても困るからですw)
そしてこうなるとあまり活動的ではないジルは今度は2度とシェルターから出てこなかったりします。結局室内に放してやる必要があったのか、などとかなり悩ましいところではあります(苦笑
部屋をうろうろして飼い主を楽しませ、眠い時は勝手にシェルターに入って寝る、そんな座敷亀として理想的と思われる姿は、今のところ私の妄想以外の何物でもないようですorz

意味があるんだかないんだかよくわからない飼い主の自己満的室内放牧を終え、ケージに戻されたジル。そして待ってましたとばかりにじっとジルを見つめるベランダにも室内にも出してもらえないぽっぽ。お前はいいから早く飯を食え。いつまでハンストしてる気だ。要求は一体なんだ?
ところでカメからウロコのゆーさんからご紹介いただいた興味深いお話。
http://www.sciencenews.org/view/generic/id/57795/title/Tortoise_see,_tortoise_do
すでにゆーさんが記事にしていらっしゃいますが、なかなか興味深かったのと実験対象がアカアシだったのでこちらでも記録として残しておきたくなりました。つまり
これは群れで行動をしない(社会生活のない)カメに果たして社会的な学習能力(Social learning)はあるのかという実験です。ここでは他者の行動の見よう見まね(模倣)が社会的な学習能力を測る指標となっています。
社会生活と社会的な学習能力?そして模倣?とピンとこなかった方はこちら
http://evolutions.g.hatena.ne.jp/kyoshida/20060901/Social_Heredity
最初の方だけさらっと読んでみるとなんとなく関連性があることがわかります。なんとなくですが(苦笑
で、難しそうなことは置いておいてどういう実験を行ったかというと、一か所だけ端っこが通り抜けられるフェンスを用意し、それでカメとイチゴを隔てカメが無事に迂回経路を発見しイチゴに辿りつけるかということを検証します。そしてその過程で社会的な学習(模倣)を社会的な生活をしないカメが行うことができるということを証明していきます。
まあリンク先の動画を直接見れば簡単に状況がわかると思います♪
さて、最初が何気に衝撃的なのですが、カメは何もしないとフェンスの通り抜けられるところを発見できませんでしたorz
これは実験に使われたカメ全部がそうだったそうですorz
てか、犬猫ならフェンスの周りをうろうろしてるうちに見つけられそうなもんなのだが、カメはフェンスの向こうのイチゴに向かってひたすら突進を続けていたのであろうかorz
しかしここで人間が一匹のカメにフェンスを迂回する方法を教え訓練すると、それを覚えることができたそうです(つまり一定の学習能力はあることが証明される)。
で、次がこの実験の肝なのですが、そのイチゴの採り方を覚えたカメがフェンスを迂回してイチゴに辿りつく様子を他のカメに見せたところ、それを見たカメは同じように迂回してイチゴに辿りつくことができるようになったそうです。実験で使われたすべてのカメが学習スピードに差こそあれ、最終的にイチゴに辿りつく方法を見て学ぶことができたわけで、社会生活をしないカメにも社会的な学習ができることを証明できたわけです。
つまり社会的な学習能力=社会生活者のものという通念を覆すファクトファインディングがあったというわけですな。ヨカッタヨカッタ。
ところでこの実験自体は大変興味深いのですが、アカアシ飼育者としては社会的な生活をしない生き物としてアカアシを選ぶのはそもそもいかがなものかと。アカアシ・キアシは場所によっては集団で暮らしているケースもあり、そこではある種の社会的な生活が成立していることが報告されています。またアカアシとキアシはこれまた場所によっては非常に近接したところに住んでいたりするのですが、アカアシとキアシはめったなことでは交雑しません(ゼロではなさそうですが)。これはお互いの繁殖行動に特徴がありそれによって同じ種かどうかを見分けていることが原因の一つと言われています。(これは挑戦行動と呼ばれるものでアカアシ・キアシはオス同士だと首を振って威嚇行動をするのですが、首の振り方に両者に違いがあってそれで同種かどうかを見分けているそうです)
つまりアカアシはもともと他のカメの行動を見て生きている可能性が高いのです。そうすると迂回方法を見て学ぶというのはアカアシにとってはそんなに難しいことではないかもしれませんね。
まあとはいってもトイレは覚えないんですけどねorz
でもトイレが学習できるかどうかってなんか実験材料になりそうな気が。。。
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